むくみとリンパのからくり
梅雨も明け、いよいよ夏本番かと思いきや、「戻り梅雨」だそうです。
この夏の暑さに加えて、梅雨の湿度の高さ。
梅雨に戻ったというより、まるで一度に夏と梅雨がやって来たようです。
最近、暑さと湿度で、余分な水分が体に溜まり、うまく排出できずに、むくんでいるお客様を多く見かけます。
暑くて、水分を取り過ぎてしまったり、クーラーの効いた部屋でゴロゴロするため、運動不足で汗をかかずに、むくんでしまいます。
親指で皮膚を5秒、押してみてください。
色が白くなって、なかなか戻らないなら、むくみ要注意!
朝、枕の跡が顔に付いたまま、なかなか取れなかったり、夕方、靴下の跡がついたまま、なかなか取れないのも、まさしく、むくみです。
そこで、今日はむくみについてお話ししたいと思います。
みなさんは、「リンパ」って言葉を聞いたことがありますか?
このリンパの説明なくては、むくみについて語ることができません。
わたしが子供だった40年前には、この言葉は、まだ日本では聞いたことがありませんでした。
わたしが知る限り、20年ほど前から、美容業界で、やたらと魔法の言葉のように、この「リンパ」という言葉を聞くようになった印象です。
ちょうどその頃、わたしも勤務していたフェイシャルサロンで、リンパの存在を知りました。
始めは、見様見真似で軽く流しただけなのに、小顔になり(実際は、むくみが取れただけだったのですが)、今までやって来たリフトアップのトリートメントはなんだったのだろうと思うくらい即効性が高かったのを覚えています。
実際、日本には、1988年に紹介され、その後、指圧や按摩の影響を受けて、「リンパマッサージ」として広がりました。
むくみとは、この「リンパ」の流れが滞った状態のことを言います。
わたしは、子供の頃、夏になると、首が張って、その理由が分からず、よく鎖骨の上のくぼみを無意識に押していました。
母には、「そんなところが凝るなんて、おかしな子ね。」と言われていましたが、今、思うと、首のリンパ(=頚リンパ節)の詰まりが原因でした。
そもそも、リンパとは何でしょう?
リンパとは、血管から滲み出した津液の総称です。
この津液が白かったことから、白い液(=リンパ)と名付けられました。(実際は、淡い黄色ですが)
私たちの体は、約60兆個の細胞の集まりです。
そして、そのすべての細胞の周りには水があります。
私たちの体内を海に例えると、細胞はプランクトンで、海水に含まれる養分を吸収したり、排泄したりしています。
その海水の役割をしている水のことを「細胞外液」といいます。
細胞は、この細胞外液から養分を吸収したり、不要なものをまた細胞外液に排出しています。
この細胞外液が、血管の中だと「血漿」、血管から外へ染み出すと「間質液」、毛細リンパ管の中だと「リンパ液」と呼ばれます。
つまり、「毛細リンパ管の細胞外液=リンパ液」ということです。
私は、よく、むくみとリンパのからくりをいくらの塩漬けに例えて説明をします。
細胞がいくらだとすると、その周りを覆っている塩水が細胞外液です。
人間の体の60〜70%が水分ですが、その水分の3分の2が細胞の中の水(=細胞内液)で、3分の1が細胞外液です。
しかし、濃い味のものや塩分を多く摂りすぎた時や、余分な塩分をうまく体外に排出せずできない時、私たちの体は、余計に水分を蓄えて、塩分を薄めようとします。
例えば、イクラの塩漬けの塩分を濃くしたら、いくらの中の水分が外に染み出して汁が溜まります。
これが、「むくみ」のしくみです。
よく、お酒を飲んだ翌日の朝、顔がむくむのは、お酒のつまみが塩分の濃いものが多いうえ、アルコールは利尿作用があるためです。
むくみが気になったら、運動でしっかりと汗をかくと同時に、塩分や濃い味のものを食べすぎないことに注意しましょう!
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