今、見直すべき!杉(スギ)は日本の森を代表するアロマ

年々、夏が非常に蒸し暑く長くなっているように感じます。
もうすぐ9月だというのに残暑が続き、免疫力が落ちてきたところに、コロナウィルス、インフルエンザ、夏風邪など、様々な感染症にかかる方が増えています。

そんな時は、日本の精油を暮らしに取り入れてみてはいかがでしょうか?

日本の植物は、夏の高温多湿による病原菌に対抗する力を進化の中で獲得してきているので、それを使うことにより、日本に繁殖する病原菌から、私たちは身を守ることができると思います。

空気を清浄する芳香浴や吸入で感染症の予防と症状の緩和に役立てると思います。

その中でも、一番おすすめしたいのが、「スギ」の精油。
スギの精油には、適度な抗菌・殺菌効果があり、親しみやすい香りが特徴です。

スギは木部からは精油がほとんど抽出できないため、葉部か枝葉部になります。

ヒノキの葉部にも多く含まれる「サビネン」の香りが爽やかで甘酸っぱさを感じさせ、リフレッシュさせてくれます。

ところが、葉部にもかかわらず、ヒノキの木部に多く含まれる「α-ピネン」も多く含み、日本人に馴染みのある木の香りが気分を安定させ、リラックスさせてくれます。

わたしはスギの一番の特徴は、この「多様な成分がバランス良く混ざり合っている」ことだと考えており、以前、ヒノキの葉部と木部をブレンドすると、「まさに森林浴」と書きましたが、これ一本で、まるで森林浴をしているかのような気分になれる香りです。

(ヒノキの精油については、ブログ記事 「花粉症の今、あえておすすめしたい!ヒノキの森林浴効果」 をご参照ください。)

それに、リーズナブルなのも嬉しい!
ブレンドオイルは割高だし、ヒノキなら木部と葉部の2本を購入しなければならないところ、一本で済むのですから‥

また、yuicaの精油は間伐材や木材として使用できない枝葉を使用しているため、ECOなのも嬉しい!

(yuicaの精油については、ブログ記事 「「日本の森から生まれたアロマ」yuica」 をご参照ください。)


残念ながら、近年、スギというと「花粉症」と「自然破壊」の代名詞となっています。
お客様の中には、「スギ」と聞いただけで、拒絶反応をおこす方もいらっしゃいますが、もともとは、日本の建材の代表として、数寄屋造りを始め、質素だけど洗練された感じが好まれ、「通」に人気がある木材でした。

木材は加工しやすく、成長が早いことから、戦後、林野庁の造林拡大政策により、国有林が伐採され、その跡地にスギの植栽が奨励されました。
しかし、木材の輸入緩和政策による飽和状態や外国材との価格競争に負けて国内林業が衰えた結果、手入れも行われず放置される林も多くなっているのが現実です。

人工林は日本の森林面積の40%を占め、そのほとんどがこのスギなのです。
ですから、一般的に私たちが森林浴を連想するフィトンチッドの香りは、スギの香りだとも言えます。

人間の都合で狭い土地に植林された人工林は放置されたまま成長すると、その木の枝は地上へ届ける光を遮ってしまいます。
すると、木は痩せて細くなり、根は雨を溜め込まなくなるため、土壌は痩せこけて地盤が弱体化し、森が消滅してしまいます。

そんなことにならないように、人間が森に入り、間伐や枝葉を切り、手を加える必要があります。
「yuica 」は、そんな取り組みの中で生まれた精油です。


ゆえりゃんのサロンの床材には杉材が使われています。
民家の和室をサロンにリノベーションする時に、畳を板間に変えたくて、和室に合う木材でリーズナブルだったのがスギでした。
(ちなみにヒノキは高価でした。)

スギの木の名前の由来はまっすぐに伸びる木という意味の「直木(すぐき)」や「進木(すすぎ)」から来ているだけあって、木目が真っ直ぐで美しいです。
また、輸入材と比べると、柔らかく温かみがあり、実際、カーペットを敷かなくても、足元が冷えません。

また、スギは柔らかく軽量であるのに頑丈なことから、生活材としても重宝されてきました。
弁当箱などの「曲げわっぱ」は有名で、味噌や酒の発酵と保管に使われた「杉樽」は、ただの容器としてだけではなく、その芳香と抗菌力を活用しています。

yuicaの故郷の高山市は、日本酒の産地でも有名ですが、古い街並みには造り酒屋がたくさんあり、新酒の完成を知らせるために、杉の葉を球状にした「杉玉」が軒先に飾られます。

ヒノキと比べると、やや控えめで、どこかほっとする懐かしさを感じさせるのは、こういった日本人の生活に寄り添った身近な香りだからでしょうか?


日本の歴史の9割以上が縄文時代であり、縄文人は森の中にいました。
私たち人間の遺伝子の97%はチンパンジーと同じで、ホモサピエンスになってから脳も基本的には縄文時代の人々と変わっていません。

そのため、日本の木の香りは、縄文時代の頃から嗅いできた香りであり、遺伝子レベルで響く懐かしく安心する香りであると感じます。

わたしは、母子生活支援施設でのハンドトリートメントにもアロマオイルを使用しますが、小さいお子さんのいるお母さんや子供は、嗅いだことがない香りは受け入れにくい傾向があるように感じます。
その点、日本の香りは、すっと受け入れやすく安心していただける香りだと思います。

また、自然と触れ合う機会のない方にも、まるで森の中にいるような気分を味わっていただくことができ、緊張が解れ清々しい気分になっていただけると思います。

現代人の多くは「自然欠乏症」だそうです。
つまり、「森欠乏症」だとも言えます。

森が恋しくなったら、スギのアロマを嗅いでみてください。


yuica  エッセンシャルオイル
スギ(葉)2,420円



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