「和ハーブの女王」よもぎ
草餅の美味しいシーズンになりました。
ご存じだとは思いますが、草餅に使われる草は蓬(よもぎ)のことです。
よく、道端に生えているため、草と呼ばれても仕方ないかもしれませんが、よもぎの効果効能は絶大で、「飲んで良し」「付けて良し」「浸かって良し」「嗅いで良し」「燃やして良し」の五拍子揃った薬草で、「和ハーブの女王」と呼ばれるほどです。
よもぎの生命力は強く、日当たりさえ良ければどんな荒地でも繁殖します。
その生命力にあやかって、昔の人はよもぎを食べたり、煎じて飲み始めたと思われます。
そして、いろいろな効果効能が確かめられ、現代に伝えてられて来たのです。
よもぎは、北のアイヌから南の沖縄まで、気候風土の真逆の双方で、暮らしで最も大切なハーブとして愛用されてきました。
漢方では、「病を艾(止)める葉」という意味から「艾葉」と呼ばれ、万能薬とも言われる程です。
意外と知らないのが、漢方療法のお灸の原料の艾(もぐさ)も、よもぎから作られています。
火薬の原料となる硝石には、よもぎが使われており、岐阜県と滋賀県にまたがる伊吹山は、かつて織田信長が薬草園を作ってよもぎを栽培したと言われ、もぐさの最大の産地でした。
「身土不ニ」という言葉があります。
つまり、生まれ育った土地で採れたものを食べるのが健康に良いという考え方です。
私も、この伊吹山よもぎを愛用しています。
ハーブを勉強したての頃は、外国産のハーブばかりを利用していましたが、近くにこんなすばらしいものがあったなんて驚きです。
また、「地産地消」という言葉もあります。
つまり、生産地と消費地を一致させることが社会の利益になるという考え方です。
輸送費の値上がりで、これから、ますます国内での循環が必要になってくることでしょう。
みなさんに、もっと、和ハーブに目を向けてほしくて、まずは、愛すべきよもぎについてご紹介します。
【よもぎの効果効能】
①飲む
発がん予防、解毒、代謝促進、貧血改善、胃腸強化、冷え改善、ホルモンバランス調整、解熱、血圧降下
②付ける、浸す
アレルギー疾患改善、発汗促進、ニキビ、あせも、創傷治癒、抗炎症、保湿、殺菌、止血、消臭
③香る
防腐剤、抗菌、抗ウィルス、抗炎症、呼吸器系の不調、免疫調整、自律神経調整
④蒸す
女性疾患(子宮筋腫・子宮内膜症・子宮ガン)の予防、月経痛、月経不順、血行促進
ゆえりゃんでは、この②の方法を利用して、足湯によもぎのチンキ剤を入れたり、オイルマッサージによもぎのインフューズドオイル(浸出油)を使用しています。
入浴剤や化粧水などに
【よもぎのチンキ剤の作り方】
材料:乾燥よもぎ150g、焼酎やホワイトリカー1.8ℓ、ガラス瓶
①乾燥よもぎを手で揉んで、瓶に入れる。
②35度以上の焼酎やホワイトリカーを注ぐ。
③2〜3か月以上、冷暗所で保存。週に2〜3回、瓶を上下し混ぜる。
④葉をざるなどで取り除く。
⑤完成(※肌の弱い人は、湯煎にかけアルコールを飛ばして使用してください。)
マッサージオイルや美容オイルに
【よもぎのインフューズドオイルの作り方】
材料:乾燥よもぎ10g、お好みの植物油100ml、ガラス瓶
①乾燥よもぎを手で揉んで、瓶に入れる。
②植物油を注ぐ。
③1か月以上、冷暗所で保存。週に2〜3回、瓶を上下し混ぜる。
④葉を茶こしなどで取り除く。
⑤完成(※パッチテストをしてから使用してください。)
とても簡単に作れるので、ぜひ、みなさんもご家庭で試してみてください。
伊吹山よもぎのインヒューズのオイル
ゆえりゃんで使用するオイルは、すべて厳選されたハーブから独自抽出したオリジナルオイルです。
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